Q:「住まい方の提案」というのが住宅業界の間で流行っていると聞きます。施主は自分の住まい方を提案されることを本当に望んでいるのでしょうか?

 

 

菅沼:自分を基準に言えば、自分の住まい方を誰かに提案されることなど全く望んでいません。

私は設計を仕事とする設計者でもあるので、家の設計をするという行為の中で「住まい方の提案」を間接的にしていると言えるのかもしれません。

ですが、自分の仕事が設計だからかもしれませんが、私自身の住まい方を他人に提案されたいとは思いません。

どのような暮らし方をしたいかは、施主が自分自身で考えるべきだと思います。

 

憧れの『建築家』に設計を頼むのであれば、住む人の人数だけ建築家に伝えて、後は自由に設計させるのがいいかもしれません。そのセンスに惚れたのですから、思う存分にやってもらう方がその人にとっての素敵な家が出来上がるでしょう。

 

私は『建築家』ではありません。一技術者だと自覚しています。

(「私は建築家だ。」と言って自他共に違和感のない人は、日本に何人いるのでしょうか?)

ですから、住まい方は施主が自分で考えるべきことだと考えるのです。

技術的に、予算的に、それが可能かどうかを判断すること、これは私達の仕事です。

そして、施主が気がつかなかったり知らなかった専門技術的なことをお話しします。

採用するかしないかは施主次第です。

 

「家づくりにおける施主の自立を促す設計事務所」を標榜して仕事に臨みたいと思います。

(2012.2.14)