Q:食品偽装が話題ですが、建材の中身も疑わしいと思います。原材料や製法を知った上で建材を選びたいと思いますが、間違ってますか。またそうした調査を住宅会社にお願いできるのでしょうか。

菅沼:徹底的に知らべるといいのではないかと思います。

 

私自身、建材がどこからやってくるのか、知らないことだらけです。

魚がどこで取れたか、偽装されたら見破ることが出来ません。

建材も同じです。

個人的に探求するか、建材のドキュメンタリー番組を探すより他に知りようが無いのです。

 

住宅会社に調査を依頼することは無駄かもしれません。

広告に虚偽の疑いがあるといった場合を除き、担当者個人レベルの問題になるでしょう。

 

私の経験談です。

ある左官材料についてメーカーに質問をしたことがありました。

その材料の主原料は自然から採取されるだけでは固まらないことから、何らかの糊を使っていることは分かっていました。そこで、どのような糊を使用しているか訊いたところ、最大の企業秘密ということで回答を拒否されました。

 

まともなメーカーで作られた化学製品は、MSDSという安全シートを見ることで化学物質の内容を知ることが出来ます。

 

どこの山の杉の木か、という興味を私は持ちますが、どこの油田で採れた石油か、という興味は持ちません。私が今いる事務所の壁のビニールクロスは、中東の地下から出てきた石油が原料なのでしょうか。

石油の掘削の方法やタンカーによる輸送の方法などを知ることは楽しいと思います。

 

シリコン・変性シリコン・ポリウレタン・ポリサルファイド・・・、これらシーリング材の性質に興味は持ちますが、原材料への興味を普段は感じません。

 

鉄の精製や鉄鉱石採掘には興味を持ちます。

石膏ボードの石膏の70%近くは、製鉄所や火力発電所で燃やされている石油や石炭の排ガスを石灰で浄化する過程で生成された脱硫石膏であることについて、石膏ボードで囲まれた生活を送っている現代人の何%が興味を抱くでしょうか。

 

MDFやOSBの作り方にも興味があります。

大谷石の採掘現場を見たいと思いながら月日が経ってしまいました。

セメントの成分について知ることや、生コン工場を見学することに面白さを感じます。

 

建材に興味を持つということは、生活全てに興味を持つことと同義と思えるほど、多岐に亘った知識が増える楽しみでもあります。

2014.12.2