2024年6月
建築面積 42.65㎡(12.9坪)
延床面積 68.74㎡(20.79坪)
専用住宅
家族構成:夫婦
耐震等級3、耐風等級2,UA値0.31
東京湾を眼前にして建つこの家は、素晴らしい眺めを手に入れることができたが、崖を上がってくる強風とも対峙しなければならない。
そのため、外部付加断熱材にはフェノールフォームを採用し、施工時間を短縮するとともに、雨水が防水シートを万一通過してもダメージを減らそうと考えた。
〔断熱〕外壁:高性能グラスウール厚105充填+フェノールフォーム厚60外部付加
床:フェノールフォーム厚90大引間充填
屋根:高性能グラスウール厚420桁上断熱
〔サッシ〕LIXIL:EWトリプル
〔構造の特徴〕屋根:構造用合板厚24桁上4周固定
+小屋束・母屋・垂木・構造用合板厚12野地板+野垂木
+構造用合板厚12野地板+屋根材一体型太陽光発電パネル
外壁(一部):杉板30×105によるファサードラタン
〔その他〕電力の供給はバッテリーによる自給のみ。
(屋根・施工中)
太陽光発電パネル一体型ガルバリウム鋼板縦ハゼ葺き屋根材の様子。
製品の標準仕様として、二重屋根通気工法としている。
軒先には通気部材をはさみ、野垂木の間に外気を取り入れて水上側の軒天井から抜く。
(ファサードラタン・施工中)
外壁の耐力面材にはノボパンを採用した。
気密テープ施工後にフェノバボード厚60を両面テープで仮止めする。
その後、ウルト社製透湿防水シート:ウートップハイムシールドを専用テープで固定する。
最後に、90mmのビスを使って胴縁と共に全体を固定する。
(室内断熱材・施工中)
高性能グラスウールを桁上に張った厚24構造用合板の上に重ねていく。
下のポリエチレンシートは防湿というよりは、腹這いになって敷設する時の施工性を上げるのが目的。
外壁の充填断熱材は防湿シート入りの高性能グラスウール厚105。
(設備・施工中)
分電盤・パワーコンディショナー・テスラ社製バッテリーの充電コントローラー・通信制御機器が並ぶ。
パワーウォールは13.5kWh×2台で、オフグリッドでも十分な容量となっている。
杉30×105によるファサードラタンの仕上がりの様子。
ウッドデッキは杉板30×210で、大引と床板の間に基礎通気パッキンをはさんで耐久性の向上を試みた。
床:オーク無垢フローリング
天井:サワラ無垢12×100羽目板
壁:石膏ボードの上に珪藻土塗
吹き抜けの手摺には強化ガラスをはめている。
サッシはトリプルガラスで、3枚の内の中央のガラスはフィルムをはさんだ防犯ガラスとして、強風時の飛来物による万一の破損に備えている。
作業部屋の床は基礎耐圧盤の上にプラ束+大引を組んで断熱材を入れ、厚合板のまま。
壁も合板のまま。
高断熱の家の下屋は2階建て部との接続が難しい。
断熱・気密の連続をどうやって確保するかという点に気を使う。
西側には東京湾の景色が広がり、その向こうには富士山が見える。