『勝浦の家』の天井板の様子。
赤・白がバランスよく配置されているのは、職人の感性の見せ所である。
こうした部分には設計者が口を出すべきではないような気がするのだ。
幅六寸、厚さ四分の相じゃくり杉板を下から野縁に留めるには、正面から釘で留めるより他に方法がない。
釘の頭が目立たない、引き抜きに強い、ということで38mmのフロアネイルを使ってみたのがこの写真。
釘打ち機の調整をしてめり込ませないことが、綺麗に仕上げるためには重要である。
では、本実の板ならフローリングのように実めがけてタッカーを打てばいいかというと、そうとも言い切れない。
無垢の板は、柔らかい杉と言えども強い力で曲がるものがある。正面から留め付けないとタッカーが抜けてしまう場合がある。
これは、留める前から反ってしまって、はねられた白太の杉板。
ここまで反ってしまうと野縁に留めることが出来ない。(菅沼)
コメントをお書きください