井戸ポンプの制御盤

井戸ポンプの制御盤を、電気の勉強のために観察した。

 

この現場では受水槽に付いている給水ポンプは単相100Vを使っているが、井戸ポンプは三相200Vを使っている。

 

ボックスの下から来る配管は右から、単相100V電源、三相200V電源、アース、三相200V負荷、単相100V負荷、である。

 

一番左は「モーターブレーカー」。

過負荷がかかった時に回路を遮断する。

 

その隣は井戸ポンプを手動で動かすときと自動運転とを切り替えるスイッチ。

これはこの現場に既存のものをそのまま利用しているが、新しい受水槽では手動で動かすような装置はないので、自動運転側に常に入れっぱなしである。

 

その右側には「熱動継電器(サーマルリレー)」がある。

これも過負荷がかかった時に熱で作動する回路保護スイッチである。

 

一番右側には「フロートレススイッチ」がある。

これはかつて使われていたが、今回の受水槽では不要となった。

 

一番下に付いているのはコンデンサーである。

担当の電気工事士に訊いたら、三相200Vで動く機器には必ず付けるのだそうだ。

 

 

サーマルリレーのフタ内側に貼ってある説明書き。

 

私には慣れない難しい図なのだが、じっと見ているとなんとなく分かってくる(様な気がする)。

電源から負荷側へ過剰な電流が流れると、並列に繋いである図中央のヒーターの発熱でバイメタルが動き、回路を遮断する。

 

これがサーマルリレーの中身。

ヒーターやバイメタルは中央にある半透明の板の裏側にあるのだろう。

右下のオレンジ色のダイヤルで、遮断するときの電流の値を設定する。

 

これはフロートレススイッチの箱。

 

フロートレススイッチの中身。

右側にある緑色の端子が、かつての受水槽では水面を感知する接点に繋がっていたはずである。

新しい受水槽ではボールタップで井戸ポンプを制御しているので、このフロートレススイッチは不要となった。

担当電気工事士の配慮で、一応そのままにしてある。

 

受水槽があると、直結よりも井戸ポンプに負荷が掛からない。

受水槽の給水ポンプは水栓の開閉に合わせて頻繁にオンオフを繰り返すが、井戸ポンプはボールタップの動きに因るため給水ポンプよりもオンオフの間隔があく。

 

ここの井戸ポンプの揚程は4mほどである。(菅沼)