リノベーションジャーナル vol.2

遅くなりましたが、今月初めに発売された本の紹介です。

 

この本では、当事務所で行ったリノベーションを2件紹介して頂きました。

 

巻頭グラビアのM邸では、曲面で構成されているキッチンの基本的なデザインを損なうことなく、出入口の問題の解消と調理台の全交換を実施しています。(キッチンを丸ごとデザインした訳ではありません。)

調理台前のカウンター材を再利用できるようにはずせるのかどうか、これは実際にやってみるまでは分かりません。運良くはずせたカウンターを丸ノコで切断して再固定したのは私自身です。このような唯一無二の材料に対して加工を施す瞬間は精神的な重圧を感じます。写真を見ると作業した日の現場の空気を思い出します。

 

続いて第1特集前半の現場写真は、当事務所の改修現場での取材でした。

猛烈に暑かった今年の夏、事務所がある長生村と現場がある鴨川市を軽トラで往復した日々を思い出します。取材の大菅さんには、エアコンもなく狭い軽トラの助手席に、十数往復にもわたって長時間耐えて頂きました。

帰りの軽トラには現場で出る廃棄物をいつも積んでいました。

 

 

 

 

この本を最初に読んでこのページの存在に気づいた時には、この本のイメージをひっくり返してしまうような二人の才能にやられました。

別世界へと抜けている窓から、爽やかな風が入ってくるようです。(菅沼)