■Q42 畳スペースに必要なスペースはどれくらいなの?

Q28で述べたようにリビングの一角に設ける畳スペースは3畳でも成立します。その部分を小上がりにして下部をリビング収納にするやり方もありますが、最近はあまり採用されなくなりました。共働きが増えて平日は子供の面倒を見られないこと、畳でゴロゴロしたいというニーズが薄れたこと、両親や客が泊まりにくるケースも減ったこと、などが影響しています。

 

畳スペースを設けるなら3畳ではなく4畳半にすることがお勧めです。4畳半あれば個室にできるので将来、歳を取ったときにその場所を寝室にリフォームすれば1階で生活を完結できます。

4.5帖の畳コーナーをLDKの一角に設けた、4間角の間取りの例。居間とは間仕切りふすま3本で軽く仕切ってもよい。
4.5帖の畳コーナーをLDKの一角に設けた、4間角の間取りの例。居間とは間仕切りふすま3本で軽く仕切ってもよい。

■Q43 収納に必要なスペースはどのくらいなの?

玄関収納の目安は0.5坪です。靴が多い場合、玄関土間を広げて1坪の収納を設けます。パントリーの目安も1坪。ウォークイン型にせずに壁面に扉付きの収納を設けてもよいでしょう。

 

子供部屋には布団などを入れる0.5坪の収納が必要です。個室の内側に収納扉を設けると室内に壁がなくなるので、背面となる廊下側に収納扉を設けて取り出すようにするとよいでしょう。

最近は寝室併設のウォークインクローゼットを夫婦専用とせずに家族共用にするケースが増えてきました。夫婦専用のときは広さは1坪でしたが、共用とする場合は子供部屋に前述した収納量を確保した上で3畳は必要になります。

2階の中央に共用収納スペースを設けた例。1階には水廻りと玄関、大きなLDKだけがある。
2階の中央に共用収納スペースを設けた例。1階には水廻りと玄関、大きなLDKだけがある。

■Q44 吹き抜けの大きさどのくらい必要なの?

吹き抜けには空間をつなげる役割のほか、面積を調整する役割もあります。1階はLDKや水回りなど多くのスペースを配置する必要があるので2階よりも広くなりがちです。吹き抜けを設けることで1・2階の面積を揃えて総二階にまとめることが可能になります。

 

吹き抜けで開放感を得るには4畳半を目安にします。最大で6畳までは可能です。耐震性を損なわないようにするためにステンレス製のブレースなどを用いて補強します。3畳しかないと井戸の底から空を見上げているような雰囲気となり、開放感が得られません。ただし、冷暖房などの空気循環を目的とするなら3畳の吹き抜けでも十分に機能します。

吹き抜けを通して光が1階の奥まで届き、視線も遠くまで抜ける。
吹き抜けを通して光が1階の奥まで届き、視線も遠くまで抜ける。