製作してから10年目を迎えたウッドデッキの様子。
踏み抜けそうな箇所があり、危険なので作り換えることとなった。
レッドシーダーが使われている。
セーバーソーで切断するとその独特の香りは今でも残っているのが分かる。
解体すると、シロアリが出てきた。
写真から調べると、兵蟻の頭から、これはヤマトシロアリのようだ。
黒い蟻に比べると数はさほど多くはなかった。
腐朽した部分からは黒い蟻とその卵が大量に出てきた。
木材を重ねた部分が保湿してしまい、虫の住処になってしまうようだ。
1本の木材と、重ねて一つにした木材とでは、似たような強度でもその耐久性には違いが生じる。
ウッドデッキにおいては、なるべく木材を重ねないという構造が重要である。(菅沼)
長柄町で改修工事が始まりました。
建物の改修の前に単独処理浄化槽を撤去して合併浄化槽を設置します。
浄化槽のサイズはH1550×L2190×W1120とコンパクトですが、汚水の浄化能力は非常に高く、BODの除去率は90%以上あります。
掘削作業がなかなか進まない頑強な地盤で千葉県ではこの手の地質を「岩盤」と呼んでいます。岩ではないのですが・・・。
浄化槽をユンボで吊り水平に設置します。土を埋め戻すときに浄化槽が転ばないように水をいれ、地盤面に合わせてマンホールのかさ上げを行い、完成です。
長柄町では、合併浄化槽の設置工事費の大半を負担し、維持管理も町で行うという特殊な制度があります。合併浄化槽のレンタルみたいなものです。補助金制度が少なくなる中、なかなかいい制度だと思います。(光治)
木工事がほぼ完了した現場の様子。
造作家具や設備の形が現れた。
素材はゴム集成フリー板。
厚み30mm、幅600mmの集成材は色々な造作の素になる。
この造作の完成度を高めるのが『面』だと改めて思ったのが次の写真である。
面の大きさまでは図面で指示を出している訳ではないので、これは加工している大工職のセンスに任せられている。
手摺の縦格子に使っているのは『インニ・イッサン』と呼ばれている下地材である。
樹種は赤松で、このように節が無ければ、和室にも使えるレベルの造作材になる。
面がきっちりと取られていることがいかに大事なことか。
造作材どうしが密着していることも完成度を高めるための重要なポイントだ。
素材の単価の高低ではない。
2×6のSPFを使って製作した階段も、造作精度の高さで完成度が高まる。(菅沼)
雨仕舞いを考慮して急きょ2階のサッシと防水シートを先に取り付けました。
タイベックの段階で換気扇のダクトと電気配線の管をブチルゴムテープで防水処理します。
ダクトや管は外部に向かってやや下向きに取り付けます。簡単なことですが、こうすることでダクトや管からの漏水をほとんど防ぐことができます。
この後、外壁を張る時にもう一度コーキングで防水処理をします。(光治)
かつて、上棟前日に明日の心配をするのは棟梁だった。
今は、現場監督が心配する。
理由は、軸組みがプレカットだからである。
監督はプレカット図をチェック出来なければならない。
それはとても難しいことに思える。
自分で刻むのであれば、やりながら変更することもあろうし、間違いを発見してミスを未然に防ぐこともあろう。
若い監督にとって、リアルな軸組みを図面から想像することは高いハードルに感じられるだろう。
自分で刻める大工出身の監督は極めて少数だろう。
現場監督は、どれほど実感を持ってプレカット図を読み解くことが可能なのであろうか?
明日は上棟である。(菅沼)
睦沢の家の先行足場掛けの様子。
土台・大引・合板捨て張りの上にブルーシートを張っている。
「明日は雨」との天気予報から、上棟日の延期を決定した。
無理矢理に予定通り決行する理由などない。
木材を雨に濡らさない方が先決だろう。(菅沼)
睦沢の家の土台敷きの様子。
この道50年以上の大工が現代の米ヒバ土台を敷く。
プレカットの土台、プレカットの大引き、鋼製束、28mm合板捨て張り。
自動巻きの墨壷ではなく、手巻きの墨壷を使う。
棟梁にしてみれば当たり前のことなのだろうが、今時の現場では滅多にお目に掛かる事はない。
「家には本物が5個あるよ」とのこと。
私が自分で作業をする場合、造作よりも構造材を刻んでいる方が好きだった。
プレカットは複雑な気分になる。(菅沼)
映画「テルマエ・ロマエ」は我が家で最後まで全員が起きていた
初めての映画になりました。
見えにくいけどこのバス、天井から水が落ちています。
奴隷がもうひとり必要ですね・・(笑) (郁子)
photo:Los Angeles Times
近所のホームセンターの駐車場で見つけたトラック。
持ち主に撮影を許可してもらう。
初年度登録はいつなのか尋ねると「昭和43年」とのこと。
私が1歳の時、43年前だ。
このレトロ感が素晴らしい。
それは設計者が意図していない魅力なのだ。
43年も前に、トラックという乗り物は基本が完成していたのだな・・・(菅沼)
大原に住む友人宅のインテリアです。
この燭台になっているオブジェのようなものの横幅は50cmはあります。
つまり上のロウソクも特大です。
面白い造形なのでしばらく見ていると・・
この燭台、いったい何だかわかりますか?
なんと、鯨の背骨ですって!しかも拾ってきたものだそうです。スゴイ (郁子)
外壁が貼られる前の写真です。窓の向こうは狭い路地です。
通る人はわずかとはいえ、中が見えない程度に高くするのはあたり前。
でもこの窓1つ、大きさや取り付ける高さに悩むわけです。
空や山の景色だけが見えるように天井の高さいっぱいに上げるべきだったか・・
とモヤモヤしていたのが晴れた瞬間の写真です。
「いつごろ完成するの?」とご近所さんと談笑している施主の後ろで
一人ほくそ笑んでました。 (郁子)
階段最上部の上段框付近の納まりは、その場で大工さんと相談して決めることが多い。
特に回り階段の中心の柱の根元で巾木と石膏ボードがどのように取り付けられるか、自分自身に決まった仕様もないので、「こんな風にしたら作り易くて見た目もいいかな」という感じで決めている。(菅沼)
石膏ボード張りが粗方終わり、床張りが行なわれている勝浦の家の様子。
床から仕上げていくのが普通の工程であろう。
ここでは杉板を床材に使用しているため、床の上で極力作業をしないように、木工事の後半に床を張っている。
理由はもちろん、杉は柔らかい材料だからである。
床見切りが無く、部屋から廊下へ、そして隣の部屋へとつながっていくフローリング張りには、実は難しい問題がある。
二部屋を同時に張り始めて廊下で1枚のフローリングに一致するかと言うと、これは極めて難しいと言わざるを得ない。
廊下から部屋へ、実が逆向きに張ることになる場合、やとい実でフローリングの向きを換えてしまえば、隣の部屋も通常の実の向きでフローリングを張り進めることが出来る。(菅沼)
基礎立ち上がりの生コン打設の一コマ。
このコンクリートスクリューという道具を使用すると、表面の気泡を取り除くことが出来る。
先端はこのようになっている。
これを回転させながら型枠に沿って移動していくと表面から気泡痕が減少するということらしい。
コンクリートバイブレーターは流し込んだ直後に使用して、このコンクリートスクリューはそれを追いかけるようにして使用している。(菅沼)